植木屋の仕事で使う剪定鋸。そのケースも、わたしは仕事で使いながら何度もつくってきました。

木製の鋸ケースを革で覆ったものから、プラスチックを使ったもの、そして純革製の鞘へ。普通の剪定鋸とは別に、小型の鋸を腰につけて使うことも試してきました。

ここでは、これまでにつくってきた鋸ケースのエピソードを、いくつかの違う視点から紹介します。

純革鋸ケース高耐久モデル

鋸ケースは何でつくるか

最初は木製の鋸ケースを革で覆うところから始まり、その後はプラスチック、さらに純革へと素材や構造を変えてきました。

どれが正解というより、その時々で考えたことや、実際に使って分かったことが次のケースにつながっています。

01 Classic SN/n
木製の鋸ケースが割れてしまうことへの不満から、その外側を革で覆った最初の鋸ケースです。わたしの革ケースづくりの出発点でもあります。

02 MedSaw
木の次に試したのが、内部にプラスチックを使った鋸ケースでした。木とは違う素材ならどうなるのかを試したケースです。

03 WiredSaw
初めての純革製の鞘で、小型鋸用に製作。特殊な小型鋸は出し入れ頻度が少ないことから、純革でも持つのではないかと考えるきっかけになりました。

04 WoodyWave
WiredSawで試した純革製の鞘を、一般的な剪定鋸のサイズまで広げたケースです。できるだけ軽く、すっきりした形を意識してつくりました。

05 MORIBITO
WoodyWaveとは反対に、純革ならではの厚みや重厚さを強く出した鋸ケースです。同じ純革製でも、考え方を大きく振った二つのケースになりました。

ハンドメイド剪定鋸ケース2種

普通の剪定鋸と小型鋸を併用する

わたしは、普段使っている250mmほどの剪定鋸とは別に、刃渡り130mmほどの小型鋸も腰につけて使っています。

小さな鋸をもう一本持つという使い方そのものが、最初から当たり前だったわけではありません。Pockesawから始まり、WiredSaw、StrapSaw、そしてTwigSaw EDAKAGEへ。ケースだけでなく、「小型鋸をどう持ち歩き、どう使うか」という仕組みそのものを何度もつくり直してきました。

この小型鋸が、実際に使う中でどのように変わっていったのかについては、「使いながら変わった革ケース」で詳しく紹介しています。

刺し子風ハンドメイド鋸セット2

一本の鋸に合わせてつくる

既存の形を発展させるだけでなく、一本の鋸を目の前にして、その鋸に合うケースを考えたこともあります。

土佐片盛240、土佐片盛300、SADARIは、それぞれ違う経緯で手元に来た鋸に合わせてつくったケースです。ここでは、ケースを製作した順に並べています。

01 土佐片盛240
ニョンパさんから譲り受けた土佐片盛240に合わせてつくった鋸ケースです。それまでにつくってきたケースの考え方も取り入れながら、この鋸に合う形を考えました。

02 土佐片盛300
長く手元にあった土佐片盛300のためにつくったケースです。鋸そのものへの思い入れも含めて、一つの道具に合わせてケースをつくる面白さがよく表れたエピソードです。

03 SADARI
ニョンパさんから送られてきた改良刃鋸に合わせてつくった純革製ケースです。刺し子から着想した細かな縫い方など、それまでとは少し違う発想も試しています。

ほかの革ケースについても見てみたい方は、革ケースのエピソード一覧からご覧いただけます。