木鋏ケース | DRstitch/kのエピソード

ハンドメイド木鋏革ケース

Diagonal Rのステッチバージョン

今回作成したものは基本的にはDiagonal R/kですが、大きめの木鋏が入るようにフォルムを調整し飾りのステッチを入れたバージョンです。

ハンドメイド木鋏革ケース
(↑これがDiagonal Rです)

市販の革ケースは、様々な鋏が入るよう、余裕のあるサイズ感で作られているのだと思います。ですが、汎用性と引き換えにフォルムが何と言いますかアレですよね。

対して、自分で鋏ケースを設計するときは、入れたい対象の鋏はたいてい一つになりますので、汎用性のためにデザインを犠牲にすることはありません。個々の鋏にフィットした形状にすることで、余計な遊びがなくなり、より攻めた自由な設計が可能になります。

ところが、設計時と違う鋏を入れようとするとうまく入らないということがあります。

もちろん、木鋏なんてたいてい同じような形をしているので、Diagonal Rでも多くの鋏を問題なく入れることができます。でも、少し大きめの鋏だったりすると入らないということは当然あるわけです。

大きめの木鋏のために図面を見直す

手打ち木鋏

今回は、この鋏を新たに使おうと思いDiagonal Rに差し込んだところ入らないということが判明しまして、Diagonal Rの時に作成した図面を見直すことになりました。

Diagonal Rは、岡恒A型などの全長210㎜程度の鋏なら問題なく入るのですが、今回のこの鋏は岡恒A型より少し大きく、全長225㎜で形状も少し違うために入らなかったのだと思います。

とはいえ、冒頭の二つの画像を見ただけでは、本当にフォルムが変わっているのか、ちょっと明確には違いがわかりませんね。そこで比べてみました。

【左が従来、右が今回】

ハンドメイド木鋏革ケース

と、まあ、こんなわけなんですよ。

ステッチが入って、少し派手になったこと以外は、つくった本人にしかほとんど違いがわからないですよね。よく見ると右のほうが少しぼってりした程度はわかってもらえるのではないでしょうか。

この程度のフォルムの違いですが、大の大人が大真面目で図面と向き合うこと半日。できた図面から紙のデモ版を作成し、入り具合を見て、再度図面調整、そして完全な図面にするのに丸一日はかかった気がします。

でも、まあその過程も含めて楽しみなんですがね。

自作木鋏革ケース

裏側はこんな感じです。

前々からこのステッチ入りを一つ作ってみたかったんですよね。ステッチがないほうもシンプルでいいですが、こちらはこちらでなかなか気に入りました。

というわけで、ステッチバージョンをもう一つ作ってみたくなりました。

で、つくってみたのがこちら。

⇒【剪定鋏ケース | DR Felco stitch/sのエピソード