刈込鋏ケース | Snailのエピソード

刈込鋏のための革ケースSnail

タイトルの通り、今回は刈込鋏(かりこみばさみ)用の革ケースを紹介します。
最近では、この“Snail(カタツムリ)型”のケースがすっかり定番ですよね。
今はほとんどこの形。もう見慣れた〜という方も多いかもしれません。

実はこのケース、2019年に作ったものなんです。
あまりにスタンダードすぎて、当時はブログにも載せていなかったんですが、昔の作品を見返していたら『そういえばこんなのも作ってたな』と思い出しまして。

せっかくなので、6年の時を経て(2025年現在!)紹介してみることにしました。

Snail型刈込鋏ケース?

「おいちょっと待ってくれ、Snail型なんて知らねえぞ!」と思ったあなた。
知らないんですか?……
Snail型刈込鋏ケースを!

まあ無理もありません。全部冗談ですから(笑)
一瞬脳がバグったかと思いましたか?それとも純粋に「へぇ~今はそうなんだ~」と思いましたか?しょうもないウソをついてすみません(ペロ)くだらない冗談はこれくらいにして。

刈込鋏ケースSnailは失敗作

この丸まったカタツムリ形状の革ケースが定番というのは冗談ですが、これは6年前に製作したもので、たまたま見つけて掘り起こして来たというのは本当です。
失敗作だったんでこれまで取り上げなかったんですが、不思議なもんで失敗作も6年も経つといい思い出になっていまして、こういうのもたまにはいいのではと思い取り上げてみました。

刈込鋏ケースSnailの失敗ポイント

刈込鋏ケースハンドメイド革ケース

実際に刈込鋏を入れてみるとこんな感じです。
なんかサイドがスカスカしている(笑)
そのスカスカぶりがどうにもだらしなくって、『なんか嫌すぎる…』とお蔵入りになったのです。

この革ケースは刈込鋏の刃の先端部分だけを差し込めるようになっていて、ボタン留めしているので抜けることはありませんし、刃が開く心配もありません。なので、ケースとしての最低限の役割は果たしていると言えます。

でもなんか嫌すぎる…

ハンドメイドのスタンダード刈込鋏ケース

ハンドメイド刈込鋏革ケース

こちらは10年以上前に作って使い古した刈込鋏ケースです。これまでブログで取り上げては来なかったんですが、刈込鋏ケースもこのように自作して使用しています。
なぜ取り上げて来なかったかというと、これは何も面白みのないケースで取り立てて何か言うこともなかったのです。刈込鋏をむき出しのままにしてはおけなかったので、とりあえずこしらえてものです。

なぜSnailを作ったか?

このように刈込鋏ケースは面白みに欠けたものだったので、何か愛着の湧くものにしたかったというのがSnailを製作した動機です。しかも変わり種の革ケースを作りたかったんです。たまにメラメラと面白いものを作りたいって遊び心が湧き出すことがあるんです。

製作に失敗はつきものです

やってみて上手くいかないことなんて、ものづくりをしていれば日常茶飯事です。
「お、今回はいけるかも!」と思っても、だいたい途中で「うん、ダメだなこれ」と気づきます(笑)

とはいえ、一つの作品を形にするまでには、頭の中であれこれ構想を練り、型紙を何度も描き直し、微調整を重ねていきます。
そうやって時間も労力もかけて作るので、いざ完成したものが“失敗作”だったときのショックときたら、なかなかのダメージです。

この革ケースも、そんな“苦い思い出シリーズ”のひとつ。
手元に置いておく気にならず、結局人にあげてしまいました。
いま手元にあるのは、奇跡的に残っていた写真が2枚だけ。まるで過去の自分の黒歴史を証拠として残されたようなものです(笑)

でも、時間が経って見返してみると不思議なもので、
「おお、こんなのも作ってたなあ」と、どこか懐かしく、ちょっと微笑ましく感じます。
当時は失敗だと思っていたものも、いま見ればちゃんと“学びの証”です。

失敗って、その瞬間は本当に落ち込みます。
でも、それが次の作品で「あ、前より上手くいったかも」と思える瞬間につながる。
そう考えると、失敗も悪くないもんです。

……まあ、そうは言っても、次の作品もたぶんまた何かしら失敗するんですけどね(笑)
結局、失敗を重ねながらしか“いいモノ”は作れないんだと思います。

次こそは完璧な出来を!――たぶん、きっと、もしかしたら。