植木鋏ケース | TRUNKのエピソード

芽切り鋏ケース

剪定で使う刃物のチョイス

本職の植木屋が手入れ作業の際に使う刃物には、どういったものがあるでしょうか。いくつか選択肢がありますが、これは人によって色々意見が分かれるところであります。

欠かせない剪定道具1 のこぎり

剪定鋸の画像

まず絶対に欠かせないのが鋸です。剪定のスタイルは様々ですので、使用する頻度は人によって違いますが、鋸を使わずに太さのある枝や幹を切ることができるとしたら、それは是非教えていただきたい!というわけで、これは必須ですね。チェーンソーで全部済ますという強者は別ですよ(笑)

欠かせない剪定道具2 剪定鋏

剪定鋏画像

次に、多くの植木屋が使っていそうなのが、剪定鋏ではないでしょうか。剪定鋏というのは、片刃構造で、カーブを描く切り刃とそれ自体は切れない受け刃でできおり、20~30㎜程度の枝を切ることができるので、剪定作業から枝の片づけまで幅広く使用できます。
これら鋸と剪定鋏の2種類のみで十分という人もいて、実際これだけでできなくはないです。腰回りにいくつも付いていると煩わしいですしね。

欠かせない剪定道具3 植木鋏

上記2つの道具でもいいのですが、きれいな仕事をするなら、最低でももう一種類必要、多くの場合、植木鋏(木鋏)を使っている人も多いのではないでしょうか。剪定鋏の刃は、細かいところに入れませんし、刃の構造の問題で、その時の態勢や角度により枝を際まできれいに切除できないケースがあって、そこをカバーできるのが木鋏です。

植木鋏って使いやすいですか?

鋏イラスト

一般的には植木屋さんの鋏というイメージもあるのがこの鋏で、わたしの場合、かつては鋸と木鋏のみで仕事をしていた時期もありました。そんなわけで植木屋になってからずっと、木鋏を使ってきたのですが、こいつがなかなか曲者でして。

植木鋏(木鋏)のちょっとなぁと思うところ

わたしが感じている不満を述べますと、まず第一に切れ味が悪くなるのが他の刃物と比べると早く感じます。自分の使い方なのか、砥ぎ方の問題なのか、はたまた元々の刃の問題なのか、原因がひとつに絞り切れないのですが、とにかく、すぐに切れ味が鈍る印象があってストレスです。

第二に、木の上から落としてしまったりすると、壊れやすいのも難点です。
いや、お前が気をつけい!というご意見も真摯に受け止めますが、どうしてもふとした時に落っことしてしまうことがあります。そうすると、刃が欠けたり、歪みが出てかみ合わせが悪くなったりして、一つの不注意で使用不能になることもあります。

そして、もう一点、鋸や剪定鋏と比べ、木鋏はスペース取りすぎじゃねぇ?というのがあります。ベルトに通し腰回りに装着した時ですよ。この木鋏だけ2倍ほどの幅を占有しているような気がします。植木屋を象徴する存在とはいえ、ちょっとデカい顔しすぎなところが気になっております。
そんな大袈裟な…と思うかもしれませんが、これには個人的な事情もありまして。
というのも、わたしの場合、普段の剪定作業の時は小型鋸も使用しています。つまり、鋸+小型鋸+剪定鋏+木鋏という4つの刃物を腰につけていますと、どうしても木鋏の面のデカさが気になっておるわけですよ。融通が利かない古株のくせに、やけに態度だけはデカいな(怒)みたいな。

植木鋏に代わる選択肢

芽切り鋏の画像

剪定鋏の足りないところを補える鋏として、木鋏しか知らなければ、そこはもう我慢するしかないのですが、以前から知り合いが木鋏の代わりとして使っている鋏がありまして、それを前々から使ってみたいと思っていました。それはご存知の方もいると思いますが芽切り鋏という鋏です。鞘に入っていると剪定鋏と間違えるように、柄の部分はまんま剪定鋏のそれなのですが、刃の部分がちょっと違ってまして、剪定鋏のようにぼってりとしておらず、細くなっており、わたしが選んだものは両刃になっています。

この鋏はまだ割とましな方ですが、一般的に芽切り鋏は、その名の通り、用途としては、細かい枝を切るためのものですので、刃の幅が細く、非常に華奢なつくりになっています。木鋏の代用としての需要もあると思うので、木鋏くらいのもう少し刃の幅を広めにとった頑丈なものを作ってもらえると良いのではないかと思ったりします。

芽切り鋏のための鋏ケース

これからしばらくこの鋏を使ってみようと思うのですが、そこで問題になるのが、これを収める鋏ケースですよね。刃物と鞘は切っても切れない関係です。
そこで新たにこの鋏のためのケースを作成しようと思ったところ、以前製作した失敗作のなかに、ちょうどいい鋏ケースを見つけました。見ての通り、ピッタリ収まっています。

芽切り鋏ケース3

前に何らかの剪定鋏的なものを入れるために作ったようですが、実際にその鋏を入れてみたらきつくて入らなかったというような失敗作を、捨てるのもなぁということで保管してあったものです。


何かに使えるかもと考えてとっておくものは、大抵いつまで経っても使わない。そのうちとっておいたことも記憶のかなたに消え去って、まさに使える場面が訪れても、頭から抜けている以上は、それはもうないのと同じです。最悪なのは、後から気づいて、これ使えたじゃんと悔やむことです。なので、使わないと思ったものはさっさと捨てたい質なのですが、これは他の製作時に何らかの形で活かせるかと思って保管してあったものでした。


こんな形でかつての失敗作が活かせるのはうれしいという反面、実は新しい鋏に新しい鞘をしつらえるという楽しみもあるので、なんか寂しいような気もします。
子供が行きたがっていた場所にマンキンで「連れてったる!」と張り切ったら、「友達と行くからいいわ~」と透かされたような何とも言えない心持ちと言ったら伝わるでしょうか。